製品情報
2,4-D「石原」アミン塩

- 除草剤分類
- 4
- 農林水産省登録
- 第7698号
- 有効成分
- 2,4-PA ジメチルアミン塩・・・・・・・・・・49.5%
- 性状
- 茶褐色液体
- 人畜毒性
- 普通物(毒劇物に該当しないものを指していう通称)
- 有効年限
- 5年
- 包装
- (100g×10本)× 6函
特長
- ホルモン型、吸収移行型の除草剤で、雑草の茎葉や根から吸収され、体内を移行して生理的な障害を与えて枯死させます。
- 本剤の作用は選択性が明瞭であり、広葉雑草には効果が高く、イネ科雑草に効果がありません。
- 土壌中の移動性は比較的大きく、効力の持続期間は約20日間です。
- 高温時ほど(25℃以上)効果が高くなります。
- センチピードグラスに対しても安全性が高く、養生中の雑草管理にも使えます。
適用作物と使用方法
作物名 | 適用場所 | 適用雑草名 | 使用時期 | 10アール当り使用量 | 本剤の使用回数 | 使用方法 | 2,4-PAを含む農薬の総使用回数 | |
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薬量 | 希釈水量 | |||||||
水稲 | ー | 水田雑草 (イネ科を除く) |
有効分けつ終止期~幼穂形成期前 但し、収穫60日前まで |
80~120g | 70~100ℓ | 1回 | 落水散布 (あらかじめ落水し、雑草を十分露出させ、水に希釈して噴霧機などで雑草の茎葉に十分かかるように均一に散布する。) |
1回 |
幼穂形成始期 但し、収穫60日前まで |
60g | |||||||
水田作物 (水稲刈取跡) |
水稲 刈取跡 |
マツバイ | 稲刈取後 10日以内 |
500g | 90~110ℓ | |||
水田作物 (水田畦畔) |
水田畦畔 | 一年生及び 多年生広葉雑草 |
雑草生育期 (草丈30cm以下) 但し、収穫30日前まで |
100g | 100ℓ | 3回以内 | 雑草茎葉散布 | 3回以内 |
さとうきび | ー | 植付後又は株出管理後30日以降雑草生育期 (草丈30cm以下) 但し、収穫30日前まで |
300~500g | 100~150ℓ | 3回以内 | 雑草茎葉散布又は全面散布 | 3回以内 | |
飼料用さとうきび | 植付後又は株出管理後30日以降雑草生育期 (草丈30cm以下) 但し、収穫90日前まで |
2回以内 | 2回以内 | |||||
日本芝 | 芝生育期 | 1000g | 200~300ℓ | 3回以内 | 雑草茎葉散布 | 3回以内 | ||
センチピードグラス | センチピードグラス生育期 (雑草生育期 (草丈20cm以下)) |
100~300g | 100ℓ | |||||
樹木等 | 公園 庭園 堤とう 駐車場 道路 運動場 宅地 のり面等 |
一年生広葉雑草 | 雑草生育期 (草丈20cm以下) |
100~200g | 70~100ℓ | 植栽地を除く樹木等の周辺地に雑草茎葉散布 | ||
多年生広葉雑草 | 200~300g |
※本内容は2021年12月17日付の登録内容に基づいています。
効果・薬害等の注意事項
一般的注意事項(共通)
●立毛中の広葉作物(桑、茶、果樹など含む)に本剤がかかると薬害を生じるおそれがあるので散布に際しては、これらの作物(特に畦畔大豆のある場合)に飛散してかからないように注意すること。
●散布直後に降雨があると効果が少なくなるから降雨前の散布はさけ、なるべく好天気の日中を選んで散布すること。
●本剤散布に用いた器具類は、使用後できるだけ早く水で十分洗っておき、他の用途に使用する場合、薬害の原因にならぬように注意すること。
●本剤の使用にあたっては、使用量、使用時期、使用方法を誤らないように注意し、とくに初めて使用する場合は、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。
作物別注意事項
水稲の水田雑草防除に使用する場合
●本剤の散布時期は水稲の有効分けつ終止期より幼穂形成始期までの間であるので、水稲の生育初期に発生する雑草を抑制することはできない。従って、本剤使用に先立って、これらの初期発生雑草を抑制する除草剤を散布するか、または中耕除草を行なうこと。
●マツバイ、ミズガヤツリ、ヒルムシロ、クログワイなどの多年生雑草は本剤の水稲生育中の処理では完全に枯殺することはできないので、機械または手取り除草を組み合わせるか、他の除草方法によること。マツバイは稲刈取後処理で効果的に防除することができる。
●本剤散布にあたっては、散布1~2日前に落水しておき、本剤の使用量を少量の水によく溶かしてから70~100ℓ/10aの水にうすめ、よくかきまぜてから散布機で雑草全面に散布する。特にアブノメ、カヤツリグサ、マツバイなどの細葉の雑草は薬剤が付着しにくいので所定量の範囲でやや散布量を多くし、十分雑草にかかるよう丁寧に散布すること。散布後2~3日間は落水のままとし、湛水しない。また、散布後7日間は落水、かけ流しはしない。
●本剤の散布にあたっては、なるべく株間に均一に散布するようにし、稲体の上から散布しないように注意すること。
●有効分けつが幼穂形成期までに確保できる場合は、有効分けつ終止期から幼穂形成期前までに使用すること。
●有効分けつが幼穂形成期までに確保できない場合は、幼穂形成始期に使用すること。
●本剤は、極端な高温や低温の条件では薬害を生じるおそれがあるので、そのような条件下においては所定量の範囲内で低めの薬量で使用すること。
さとうきび、飼料用さとうきびに使用する場合
●本剤はイネ科雑草には効果が劣るので、イネ科雑草が優占している圃場では、イネ科雑草に有効な他剤との組み合わせで使用すること。
●雑草茎葉にかかるよう、まきむらのないように均一に散布すること。
水稲刈取跡地におけるマツバイ防除に使用する場合
●除草効果は高温晴天時程高いので、日中の気温が20℃以上の天気のよい日を選んで散布すること。
●稲刈取直後のマツバイの生育の旺盛な時期に処理すると除草効果が高いので稲刈取後できるだけ早く散布すること。
●雑草の多いときや、まき遅れた場合は所定量の範囲内で使用量を多くすること。
芝に使用する場合
●本剤の所要量を所定量の水に希釈して、噴霧機などで雑草の茎葉に十分散布する。
●日本芝は、萌芽期の抵抗力があまり強くないので、完全に生え揃った後に散布すること。なお、枯殺力は高温になるほど強くなるので、7月頃では散布前に芝刈りを行なって雑草の生育をおさえた後散布すると、さらに有効である。
●散布の際芝生のなかや付近にある草花や花木などに薬液がかからないよう、その付近での散布はさけること。
●散布後芝が若干黄変することがあるが、1~2週間後には回復する。
水田畦畔雑草防除に使用する場合
●のり面に使用しないこと。また、水田への飛散、流入により薬害を生じるおそれがあるので注意すること。
公園、堤とう等で使用する場合
●多年生広葉雑草に使用する場合、セイタカアワダチソウ、イタドリ等大型多年生広葉雑草を対象としない場面で使用する。
安全使用上の注意事項
●誤飲などのないよう注意すること。誤って飲み込んだ場合には吐き出させ、直ちに医師の手当を受けさせること。本剤使用中に身体に異常を感じた場合には直ちに医師の手当を受けること。
●原液は眼に対して強い刺激性があるので、散布液調製時には保護メガネを着用して薬剤が眼に入らないよう注意すること。眼に入った場合には直ちに十分に水洗し、眼科医の手当を受けること。
●原液は皮膚に対して刺激性があるので皮膚に付着しないよう注意すること。付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落とすこと。
●散布の際は防護マスク、不浸透性手袋、不浸透性防除衣などを着用すること。作業後は手足、顔などを石けんでよく洗い、うがいをすること。
●公園、堤とう等で使用する場合は、散布中及び散布後(少なくとも散布当日)に小児や散布に関係のない者が散布区域に立ち入らないよう縄囲いや立て札を立てるなど配慮し、人畜等に被害を及ぼさないよう注意を払うこと。
●使用残りの薬剤は必ず安全な場所に保管すること。
魚毒性等
この登録に係る使用方法では該当がない。
保管
直射日光をさけ、種子、苗、肥料または他の農薬などと隔離してなるべく低温で乾燥した場所に密栓して保管すること。