製品情報
石原アタブロン乳剤
- 農林水産省登録
- 第17121号
- 有効成分
- クロルフルアズロン ・・・・・・・・・・ 5.0%
- その他
化管法該当成分 - ナフタレン(1種)3.3% ≪0.6%~6.0%≫
トリメチルベンゼン(1種)3.7%≪0.7%~6.6%≫
N,N-ジメチルアセトアミド(1種)7.0% - 性状
- 褐色澄明可乳化油状液体
- 人畜毒性
- 普通物(毒劇物に該当しないものを指していう通称)
- 危険物
- 第4類第2石油類
- 有効年限
- 5年
- 包装
- (100mL × 10本)× 6函
500mL × 20本
特長
- キチン生合成阻害剤です
昆虫の表皮に含まれるキチンの生合成を阻害し、脱皮・変態に異常をきたし、やがて死亡させる、脱皮阻害作用のある殺虫剤です。(IGR剤) - 低濃度で残効性にすぐれています
本剤の有効成分は光、温度に対して比較的安定で、残効性にすぐれることから、散布後長期にわたって残効が期待できます。 - 遅効性です
幼虫の脱皮を阻害する薬剤ですので、効果発現は遅効的です。 - 植物体への浸透移行性はありません
植物体内への浸透または移行性は、ほとんどありません。 - 大型チョウ目害虫に高い効果があります
オオタバコガ、ハスモンヨトウ、シロイチモジヨトウ等大型チョウ目害虫、キスジノミハムシやアザミウマ類に高い効果を示します。 - 天敵、有用生物に対する高い安全性
ミツバチ、マメコバチ、捕食性のダニ等の有用生物および天敵に影響がほとんどなく、IPM(総合的病害虫防除)に適した薬剤です。
適用作物と使用方法
作物名 | 適用害虫名 | 希釈倍数 | 10アール当り使用液量 | 使用時期 | 本剤の使用回数 | 使用方法 | クロルフルアズロンを含む農薬の総使用回数 |
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かんしょ | ハスモンヨトウ | 2000倍 | 100~300ℓ | 収穫7日前まで | 5回以内 | 散布 | 5回以内 |
だいず | 2000~4000倍 | 収穫14日前まで | 2回以内 | 2回以内 | |||
8倍 | 0.8ℓ | 無人航空機による散布 | |||||
16倍 | 0.8~1.6ℓ | ||||||
オオタバコガ | 4000倍 | 100~300ℓ | 散布 | ||||
えだまめ | ハスモンヨトウ | 2000~4000倍 | |||||
オオタバコガ | 4000倍 | ||||||
さやえんどう | シロイチモジヨトウ | 2000倍 | 収穫前日まで | ||||
さやいんげん | ミナミキイロアザミウマ アズキノメイガ |
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すいか | ミナミキイロアザミウマ | 4000倍 | 収穫14日前まで | 3回以内 | 3回以内 | ||
ハスモンヨトウ | 2000倍 | ||||||
メロン | ミナミキイロアザミウマ | 2000~4000倍 | |||||
タバココナジラミ類(シルバーリーフコナジラミを含む) ウリノメイガ |
2000倍 | ||||||
トマト ミニトマト |
ハスモンヨトウ オオタバコガ タバココナジラミ類(シルバーリーフコナジラミを含む) |
収穫前日まで | |||||
なす | ミナミキイロアザミウマ ハスモンヨトウ オオタバコガ アズキノメイガ |
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ピーマン ししとう |
ミナミキイロアザミウマ ハスモンヨトウ オオタバコガ |
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キャベツ | アオムシ コナガ ヨトウムシ ハスモンヨトウ タマナギンウワバ ハイマダラノメイガ |
収穫7日前まで | 4回以内 | 4回以内 | |||
はくさい | アオムシ コナガ ヨトウムシ ハスモンヨトウ タマナギンウワバ |
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だいこん | アオムシ コナガ ヨトウムシ ハスモンヨトウ キスジノミハムシ |
収穫14日前まで | 3回以内 | 3回以内 | |||
ブロッコリー | アオムシ コナガ タマナギンウワバ |
収穫21日前まで | 2回以内 | 2回以内 | |||
カリフラワー | コナガ | 収穫7日前まで | |||||
いちご | アザミウマ類 ハスモンヨトウ |
収穫前日まで | 3回以内 | 3回以内 | |||
ねぎ わけぎ あさつき |
シロイチモジヨトウ ネギアザミウマ |
収穫21日前まで | |||||
レタス | ハスモンヨトウ | 収穫3日前まで | 2回以内 | 2回以内 | |||
オクラ | ハスモンヨトウ オオタバコガ ヨトウムシ |
収穫前日まで | 4回以内 | 4回以内 | |||
ごぼう | ヒョウタンゾウムシ類 | 収穫7日前まで | 3回以内 | 3回以内 | |||
やまのいも やまのいも(むかご) |
ナガイモコガ | ||||||
みょうが(花穂) | ハスモンヨトウ | 収穫前日まで | 2回以内 | 散布 但し、花穂の発生期にはマルチフィルム被覆により散布液が直接花穂に飛散しない状態で使用する |
2回以内 | ||
みょうが(茎葉) | みょうが(花穂)の収穫前日まで 但し、花穂を収穫しない場合にあっては開花期終了まで |
散布 | |||||
エンサイ | 収穫14日前まで | ||||||
ふき | 収穫3日前まで | 3回以内 | 3回以内 | ||||
しそ | 4000倍 | 収穫14日前まで | 2回以内 | 2回以内 | |||
茶 | チャノコカクモンハマキ チャハマキ ヨモギエダシャク |
2000倍 | 200~400ℓ | 摘採14日前まで | |||
たばこ | ヨトウムシ | 100~180ℓ | 収穫10日前まで | 1回 | 1回 | ||
きく | ミナミキイロアザミウマ シロイチモジヨトウ |
100~300ℓ | 発生初期 | 5回以内 | 5回以内 | ||
宿根かすみそう | シロイチモジヨトウ |
※本内容は2024年3月15日付の登録内容に基づいています。
効果・薬害等の注意事項
●使用量に合わせ薬液を調製し、使いきってください。
●本剤は植物体上での移行性がないため、茎葉部表裏に対し均一に散布してください。
●本剤は幼虫の脱皮を阻害し、やがて死亡させる性質をもつ薬剤で、通常、死亡するまでに7~10日以上を要するので、幼虫期になるべく早く散布してください。
●ねぎのシロイチモジヨトウの防除に使用する場合は、食入前の若令幼虫期に散布してください。
●アザミウマ類およびタバココナジラミに使用する場合、蛹、成虫に対しては効果がないので、発生初期の幼虫主体のときに散布してください。
●だいこんのキスジノミハムシに対しては、1~2週間間隔で2~3回散布してください。
●メロンに使用する場合、摘芯前(特に低温時)に散布すると、新葉および花弁に薬害が生じる場合があるので、交配摘芯後に使用してください。
●はくさいおよびだいこんに使用する場合、幼苗期の新展開葉に散布すると白化などの薬斑を生じることがあるので、幼苗期、特に軟弱徒長苗や活着不良苗には使用をさけてください。
●茶に使用する場合、新展開葉に散布すると白化などの薬斑を生じることがあるので注意してください。
●さやえんどうに使用する場合、新葉に白化を生じることがあるので注意してください。
●無人航空機による散布に使用する場合は次の注意事項を守ってください。
・散布は各散布機種の散布基準に従って実施してください。
・散布機種に適合した散布装置を使用してください。
・散布中、薬液の漏れのないように機体の散布配管その他散布装置の十分な点検を行ってください。
・散布薬液の飛散による他の分野への影響に注意して、散布地域の選定に注意をし、散布区域内の諸物件に十分留意してください。
・散布終了後は次の項目を守ってください。
1.使用後の空容器は放置せず、安全な場所に廃棄してください。
2.使用残りの薬液が生じないように調製を行い、使いきってください。
3.機体の散布装置は十分洗浄し、薬液タンクの洗浄廃液は河川等に流さないでください。
●本剤の使用に当たっては、使用量、使用時期、使用方法などを誤らないように注意し、特に初めて使用する場合は病害虫防除所等関係機関の指導を受けるようにしてください。
安全使用上の注意事項
●原液は、眼に対して強い刺激性があるので、散布液調製時には保護メガネを着用して薬剤が眼に入らないよう注意してください。また、散布液も眼に対して刺激性があるので、眼に入らないよう注意してください。眼に入った場合には直ちに十分に水洗し、眼科医の手当を受けてください。使用後は洗眼してください。
●皮膚に対して刺激性があるので、散布液調製時および散布の際は不浸透性手袋、ゴム長靴、長ズボン・長袖の作業衣などを着用して薬剤が皮膚に付着しないよう注意してください。付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落としてください。
●蚕に長期間毒性があるので、散布された薬液が飛散し、桑に付着するおそれがある場所では使用しないでください。
●自動車、壁などの塗装面、大理石、御影石に散布液がかかると変色するおそれがあるので、散布液がかからないように注意してください。
●危険物第四類第二石油類に属するので、火気には十分注意してください。
魚毒性等
水産動植物(甲殻類)に影響を及ぼすおそれがあるので、河川、養殖池等に飛散、流入しないよう注意して使用してください。
無人航空機による散布で使用する場合は、飛散しないよう特に注意してください。
使用残りの薬液が生じないように調製を行い、使いきってください。散布器具および容器の洗浄水は、河川等に流さないでください。また、空容器等は水産動植物に影響を与えないよう適切に処理してください。
保管
密栓し、火気や直射日光をさけ、食品と区別して冷涼な所に保管してください。
備考
害虫の抵抗性の発達をさけるため体系防除を行いましょう
・本剤の連続散布は、コナガ等の抵抗性を発達させるおそれがあるので、作用性が異なる他の薬剤とのローテーションで使用してください。
(本剤とノーモルト、カスケードなどとは類似した作用性の成分を含む薬剤です)
・本剤の使用は1作期1回とし、多発生時でも追加散布は1回以内としてください。