ピリオフェノンは石原産業株式会社が環境に影響の少ない薬剤の研究・開発に取り組んだ結果、独自に発明した新規の作用性を持つ殺菌剤です。うどんこ病に非常に高い活性を示し、防除の難しい内部寄生性のうどんこ病に対しても、安定した効果を発揮します。平成20年から「IKF-309 SC」の試験名で一般社団法人日本植物防疫協会の委託試験を実施し、各種作物のうどんこ病に対する防除効果において高い評価を受けています。
うどんこ病は子のう菌門、ウドンコカビ目に属する糸状菌(カビ)によって引き起こされる病気の総称です。
作物にうどんの粉をまき散らしたような病斑を形成し、その病斑が進展すると葉部では光合成阻害による生育不良や収穫期間の短縮などによる減収を招きます。また、果実に発生した場合は商品価値が損なわれます。
一般的に糸状菌は雨水によって伝染することが多い中で、うどんこ病菌は風により胞子が運ばれ伝染する風媒伝染菌です。従い、比較的温暖で乾燥した条件下で発生しやすく、また植物体が発病してからまん延するまでのスピードがとても速いことから、発症後の防除は難しい病気なので予防防除と早期発見がとても重要です。